
理事長メッセージ
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| 理事長 宮﨑 信義 |
久山療育園重症児者医療療育センター(以下「久山療育園」「センター」と略)は1976年に開設され創立50周年を迎えました。これまでの歴史を振り返ると「設立理念」にありますように、収容型の施設にではなく出入り自由の、世に開かれた施設・福祉社会づくりの拠点として、1990年には全国に先駆けて重症心身障害児通園モデル事業(全国で5施設)に参加し、また2015年7月には「在宅支援センター」(在宅支援棟及びグループホーム「重症者ホーム ひさやま」)を開設致しました。
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| 理事長 宮﨑 信義 |
障害児を受け入れる運動は、福岡県中央部では1975年9月13日に社会福祉法人バプテスト心身障害児(者)を守る会が運営する「久山療育園」の設立が認可されたことで扉が開かれました。1976年8月に落成献堂式(ベッド数
50床,内科・小児科・整形外科)が実施され、1976年9月に児童福祉施設として設立が認可され入園が開始(9月27日に5名)されました。久山療育園が開園された50年前の社会状況は、障害児を受け入れてくれる保育園や幼稚園が限られていたことにもよります。当時は障害児を養育するご家庭では前途を悲観して不幸な選択をされたことも報道されていました。障害が重いために「就学猶予」とされていた養護学校(後の特別支援学校)も、1979年4月から北筑前養護学校の訪問教育が開始(園児29名が就学)されました。また在宅のご家庭では地域の社会福祉資源の利用も限られたものでしたが、1990年1月から全国5ヶ所で通園モデル事業が開始され久山療育園も参加致しました。2023年1月には病床区分の変更を行い、病床数は医療法上94床(契約入所病床90床+短期入所病床4床)となっています。また併設したグループホーム「重症者ホーム ひさやま」も10人入居を契約9人+短期入居1人して、在宅の重症心身障害児(者)の利用に応えています。
歴史を振り返りつつ、2020年初頭以来の新型コロナウイルス感染症の集団発生という危機にあっても、職員や支援者の熱い思いと重症心身障害児(者)とご家族の願いが継承されますように願っています。これまで大切にされてきた設立理念の再吟味と、2026年の創立50周年を展望したいと思います。これまでの半世紀にも及ぶ主の導きや職員・保護者会、多くの支援者(ミットレーベンネットワーク)・ボランティア会・諸教会・地域の方々)に感謝しつつ、今後も「重症児(者)と共に」医療・療育・福祉事業を進めていければ幸いです。更に久山療育園の活動は、社会福祉の発信と共に平和の実現な参与することでもあります。
設立理念に従って
新約聖書(新共同訳)コリントの信徒への手紙二 4章18節の「わたしたちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。見えるものは過ぎ去りますが、見えないものは永遠に存続するからです。」という聖句を久山療育園重症児者医療療育センターの創立聖句として覚え、常にその御言葉に適っているかを吟味して参りました。設立後50年を経ても、いつも創立理念の新しさを覚え支えられています。
①「設立の目的」から
「重症心身障害児に愛の手を」から「重症児者と共に」在宅及び入所重症児者の必要に聴く診療計画・個別支援計画が起こされ、その実践に務めています。また、「重症児が社会の片隅に収容されて生きるのではなく、むしろ地域の中心に位置付けられることを願う」ことから「在宅支援センター」の建設・開設(2015年7月)が実施され、豊かな生活空間(グループホーム「重症者ホームひさやま」)とセンターによる医療支援が行われています。「久山療育園は単なる収容施設ではなく、新しい福祉社会(福祉共同体)づくりの拠点である」と示された理念に導かれ、広く地域福祉に働く「在宅支援棟」も機能しています。現在はホームも地域に更に開かれた「日中サービス支援型」へ移行し、「在宅支援センター」の働きから、福祉共同体の実現、地域医療連携へと歩を進めています。
②「運営基本方針」から
「久山療育園はキリストの福音を土台として運営されなければならない」という理念から、ミットレーベンネットワークや諸教会及び保護者会、地域の方々やボランティア様との協働によって園の方向が示され維持されています。
③「療育基本方針」から
「久山療育園は、病院であり学校であり家庭である。われわれは対象者を技術論的にではなく、全人的にとらえる。そのために、それぞれ最善の職際的協力を進めることによって、その専門的領域の働きを全うしなければならない」という視点から、「久山療育園の療育」の再確認と医療マインドに基づく生命の尊厳を支え、QOL(生活の質・生命の質・人生の質)を重視しています。行政施策でも重視されています「医療的ケア児」に対する医療支援をさらに拡充していくこと、在宅重症児者の発達支援やコーディネーター事業、相談支援事業の推進も進めて参りたいと思います。
④「医療的ケア児」への支援と共生
2021年(令和3年)6月11日に「医療的ケア児支援法」が成立しましたが、在宅や入園の医療度の高い重症心身障害児(者)と共に生命の尊厳や家族支援及び地域貢献に務めて参ります。
⑤2026年度創立50周年事業計画
2026年度年間主題は、「創立50周年(2026年)~重症児(者)と共に50年」とし、関連する開園祭テーマは「創立50周年(2026年)の展望:将来計画の策定(増床申請等)」と致しました。第Ⅲ期(2026年~2027年)の将来計画として創立50周年記念事業を企画し、2026年9月12日に記念式典・コンサート(沢 知恵さん)、9月23日には創立50周年記念開園祭(旭川荘名誉理事長末光 茂氏の記念講演を計画しています。更に、創立50周年記念誌発刊、創立50周年記念DVD作成等を企画しています。
久山療育園が開園され半世紀が経過いたしましたが、創立の想いを起こし推進して下さった多くの皆様のご支援に感謝を献げつつ、これからの更なる医療療育事業と障がい福祉及び地域貢献に寄与して行けるように努力して参ります。
2026年4月1日 久山療育園重症児者医療療育センター
理事長 宮﨑信義