HOME > 重症児者医療療育センター > センター長メッセージ

センター長メッセージ

 昨年7月1日にセンター長に着任し、丸1年がたちました。久山療育園に来て気づいたことはいろいろありますが、障害を持つ人の役に立ちたいという志と、障害を持つ人に心を寄せる温かい気持ちを持った多くの職員に恵まれていると思います。各部署がそれぞれいろいろな提案、工夫を凝らしながら、連携して医療福祉に取り組もうとする機運に満ち溢れている感じがします。今後は重症心身障害を持つ方の日常とその医療福祉について、地域社会やもっと広く一般の方々に深く理解していただけるよう、情報発信に一層努めていく必要があります。
センター長
岩永 知秋
 さて、2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による、いわゆるコロナ禍の一年となりました。全世界に感染が波及する中、わが国でも6月末から第2波ともいえる感染の再拡大が出現しています。特に福岡県は人口10万人当たりの感染者数が沖縄、東京に次いで全国第3位という、極めて厳しい状況に置かれています。当園の近傍でも病院や施設でクラスターが発生しており、入所・外来・通所のかたがたや職員に被害が及ばぬよう、日夜気を配っています。このコロナ禍にあって久山療育園は、2月から毎週のごとく感染対策に関する委員会を開き、その時点ごとの現状と療育園としての対処を検討してきました。当園独自の取り組みとして、療育園の対応をレベル1(通常レベル)からレベル5(最大警戒レベル)まで分け、外部周囲の状況や部署ごとの情報をもとに、きめ細かい、実効的な対策を講じてきました。この間、保護者の皆様には感染防止のため面会を制限させていただくなど、いろいろとご不自由、ご迷惑をおかけし誠に申し訳なく思っております。しかし、このウイルスは当面、容易には消失しないものと覚悟して、私どもは今後も油断なく感染防止に取り組んでいきたいと思います。
 このコロナウイルス感染症流行の中、当園は以前から予定していた電子カルテを8月から導入しました。開始から間もない中、これに伴う不具合や齟齬が起こらぬよう、各部署が汗をかきながら取り組んでいます。データの電子化はこのデジタル世代において必須のアイテムであり、これにより患者さんの共通把握と共通理解が園の中で益々進むことを期待しています。重症心身障害により入所している方の平均年齢は40歳代となりました。年齢の上昇とともに年齢層の幅も広がり、複雑で多様な病態が見られるようになりました。とりわけ中高年のかたがたには、年齢とともに種々の合併症が出現してくるので、一層の注意を払いながら毎日のケアに取り組んで参ります。
 最後になりますが、当園の運営に関して倍旧のご理解とご協力を賜りますよう、職員を代表してお願い申し上げます。

久山療育園重症児者医療療育センターについて

久山療育園重症児者医療療育センター(「久山療育園」)は1976年9月に開園し、2008年度に「久山療育園重症児者医療療育センター」と名称を変更しました。それは、これまでの働きが創立理念に従って、進めてきた結果です。即ち「久山療育園は単なる収容施設ではなく、新しい福祉社会(福祉共同体)づくりの拠点である」という理念に基づいて、2015年7月に「在宅支援センター」が開設されました。
「在宅支援センター」の働きから福祉共同体の実現、地域医療連携へと、創立理念がようやく実現に至る端緒に着いたことになります。「在宅支援棟」の役割は、「在宅支援センター」の司令塔としての働きであり、「重症者ホームひさやま」は久山療育園の医療病床94床(①医療重点病棟、②療育重点病棟、③生活重点ユニット及び短期入所病床併設6床)へと繋がる第四の入居受皿となるグル−プホームです。これまで限界まで家庭で過ごして来られた重症心身障害児(者)とご家族の付託に応えられる「共にある」存在となれれば幸いです。